ウエイトトレーニングのおすすめの頻度【アスリートと一般でそれぞれ解説】

対象者別 選手・一般の方向け

トレーニングをやってみようとしているアスリートや一般の方
「ウエイトトレーニングどれくらいの頻度でやれば効果があるのか…?
どれくらいの頻度でジムに行った方がいいのだろうか・・・?」

これからウエイトトレーニングをやってみたいけど、どれくらいの頻度でトレーニングすればいいのか知りたいです。
こういった疑問に答えます。

もくじ

  • おすすめの頻度は人によります。
  • アスリート→週2〜3回
  • 一般の方→まずは週1回から始めてみましょう

この記事を書いている自分は、トレーニング指導歴8年。現在はパーソナルトレーナーとして活動しています。

トレーニングの頻度に関して、科学的な背景と実体験に基づいて解説します。

おすすめの頻度は人によります

おすすめの頻度は人それぞれです。なぜかというと人によって体力レベルが違うからです。

アスリートやスポーツ愛好家と全く運動していない人ではおすすめの頻度は異なります。体力レベルが異なるからです。また、スポーツでパフォーマンスを上げたいのか、健康的な身体と運動習慣を付けたいのかなどの目的によっても異なります。そこでアスリート(スポーツ愛好家も含む)と一般の方に分けて解説を進めます。

アスリート:週2〜3回がベスト

パフォーマンスを向上させたいアスリートは週2〜3回がベストです。
なぜなら効率よく筋力を向上させることができるからです。

トレーニングの多くの研究が週2〜3回で行われています。それらの多くの研究でそれぞれ筋力やパワーを向上させています。また、アスリートを対象としたある研究によると、週1回のトレーニングでは筋力は維持できるものの向上させることは難しいことが明らかになっています(1)。これまでの指導経験からも週2〜3回のトレーニングを継続できている選手は比較的効果的に筋力を伸ばすことができています。自分も昨年、週2〜3回のトレーニングを継続し、約半年でスクワットを12,3kg向上させました。シーズンや試合の日程などで実施が難しい時期もありますが、できれば週2回トレーニングを継続できるとベストです。

よくある質問:週1回のトレーニングじゃダメ?

週1回のトレーニングでも筋力を向上させられないことはありません。特にウエイトトレーニングをしたことがない選手は、伸び幅が大きいので最初のうちは週1回でも筋力は向上していくでしょう。また、ジュニア期のアスリートは成長期ということも相まってか、週1回のトレーニングでも比較的筋力を伸ばしている印象があります。しかし、1回よりも2回の方が効果的なことは間違いありません。比較的筋力が向上していくと週1回の刺激では、身体が十分に適応しきってしまうため、刺激が足りなくなることがあるからです。

よくある質問:逆にたくさんやるのはどうなの?

週4回、トレーニングをしたり、部位を分けて週4回(例えば、月:上半身、火:下半身、木:上半身、金:下半身)のように頻度を上げて行うのはどうでしょうか?個人的にはあまりお勧めしません。なぜならアスリートは練習が大切だからです。

身体が強くなるに越したことはないです。しかし、トレーニングでは技術は身につきません。上手くなるには練習をするしかないんです。トレーニングの頻度を上げてしまうと練習時間が削られることになってしまいます。

自分が提供しているプログラムは基本的に1日に全身トレーニングをします。1日に全身をトレーニングすることで、トレーニングの頻度は下げることができます。アスリートにとって大切なのは“練習”です。トレーニングに夢中になって、練習が疎かになるのは本末転倒と考えているのであえて頻度を上げるようなことはしていません。

トレーニングも大事ですが、練習を疎かにしないようにしましょう。

一般の方は「継続第一」

一般の方は、継続第一です。通える頻度から通い始めましょう。
なぜなら継続しないことにはトレーニングの効果は得られないからです。

いきなり意気込んでジムに行き始めて3ヶ月で幽霊会員になっていては本末転倒です。仕事などのスケジュールにあわせ、無理ない頻度で通い始めましょう。自分が知っている方で、少し出張などで少し間が空いてしまっても、トレーニングを継続されている方は着実に効果が出ています。最も重要なことは長期間にわたって継続できることです。無理のない範囲でジムに通いましょう。

ベストは週何回?

運動する内容にもよります。

ウエイトは週2〜3回が良いでしょう。また、上半身と下半身をわけて週4回行ったりすると集中的に筋力を鍛えることもできます。アスリートと違って練習がないので、ご自身のペースにあわせて変えてみるといいと思います

また、他にどのような運動をするかにもよります。例えばある日は筋トレをして、ある日は有酸素(バイクやランニング)だけにするなどすれば毎日通うことも可能です。ただ、やりすぎることで起きる怪我には注意しましょう。

最も大事なことは「継続できること」です。

まとめ

ウエイトトレーニングのおすすめの頻度についてまとめてみました。結局のところ、トレーニングは刺激を与えてと回復をするということの繰り返しです。プログラムによっても頻度は異なります。何を目的としてどのように取り組むか、これが大事です。

アスリートの方がトレーニングを計画する際に参考になる記事も過去に書いていますのでもしよければ参考にしてみてください。

>> #45 計画的なトレーニングの重要性〜抑えておくべきコンセプト〜【書籍も紹介します】

>> #47 自分でトレーニングを計画するときに抑えるべきポイント

<参考文献>
1. Ronnestad, B., Nymark, B. S., Raastad, T. Effects of in-season strength maintenance training frequency in professional soccer players. Journal of strength and conditioining research, 25, 2653-2660, 2011.