コミュニケーションで大切にしていること

指導者向け

こんにちは、佐々木です。
今日は自分がクライアントの方をサポートする時に大切にしていることをお話します。

これまで、学生トレーナー、学生コーチ、チームのサポートスタッフ、スピードスケートアシスタントコーチ、パーソナルトレーナーと色々なことを経験してきました。

選手をサポートする立場になって久しいですが、自分が大切にしていることは「コミュニケーション」です。

これだけ言うと、いやそんなことみんな言ってるじゃんみたいなことになるので、もう少し踏み込んで、自分がコミュニケーションをとる時に大切にしていることをお話したいと思います。

自分がコミュニケーションをとる時に意識していることの1つに「質問を質問で返す」ということがあります。

例えば選手が「今日調子悪いんですけどどう思いますか?」と聞いてきたとします。

コーチとして練習をみていれば「これが原因だな」と思うことはいくつかあるでしょう。しかし、そこであえて答えを言わず、「なんでそう思う?」と聞くように心がけています。質問された選手は自分自身で原因を考え始めるからです。

逆にここでコーチが「○○がよくないと思うからこうしてみよう」と助言してしまったら、選手は自分で考える機会を失うことになります。

試合に出るのは選手です。トレーニングするのも選手です。主役は選手です。コーチは無力なもので選手の代わりに努力することはできません。代わりに試合に出ることもできません。最終的に勝負をするのは選手です。

選手の将来を考えた時、自分に必要なことを自分で考えたり自分で気づく力は必要なことだと思っています。選手が自分で気づく大切な機会を失わないよう、コミュニケーションの取り方は特に気を使っています。

【いろいろな場所で使える】
「質問を質問で返す」というのは色々な場面で応用できます。例えば、上司が部下と話をするときなどです。

もし「この企画どうですか?」と聞かれたとしたら「自分ではどう思う?」と聞き返してみてください。部下が自分の中で考えていることを話始めたり、部下が考えていることをより引き出せるはずです。

コーチの語源は「馬車」で導くという意味があります。相手がもっている能力をより引き出すために「コミュニケーション」はとても大切です。

今回は、自分が意識している「質問を質問で返す」ということについてお話ししてみました。

誰かと関わる中でふと思い出すことがあれば是非1度試してみてください。自分が想像していなかった意外な答えが相手から引き出せるかもしれません。