#23 バイオメカニクスを勉強するうえでお勧めの本

指導者向け

自分自身,大学・大学院でバイオメカニクスを専門としていたのである程度バイオメカニクスについては知識があるつもりです.ちょこちょこバイメカについて尋ねられることもあり,その時に何冊か紹介するお勧めの本があるので今回はそれをここで紹介します.

1.目で見る動きの解剖学

2.バイオメカニクス20講

3.初等力学


1.目で見る動きの解剖学

文量はそれほど多くありませんがトレーニングやスポーツ動作を力学的に解説してあるので,他のバイオメカニクスの本と比べてより実感がわきやすい本だと思います.解剖のことについても触れられています.力学の知識や解剖の知識が全くない状態で読むと少し大変かもしれませんが,多少の知識があればスラスラ読める+理解もしやすい本です.個人的にはかなりお勧めです.

2.バイオメカニクス20講

バイオメカニクスを勉強するには必要な情報がかなり網羅されています.ただ,数式もそれなりに出てきますしどちらかというとバイオメカニクスで卒論・修論を書くような人が最初に読む本という感じがします.実践に近いことも書かれてはいますが初心者には少しとつきにくいでしょう.

3.よくわかる初等力学

力学に関する本です.スポーツとは関係なく物理のことが書いてあります.自分がこれまで読んだ力学の本の中では最もわかりやすい本だと思っています.「ベクトルとは何ぞや」とか「座標系とはなんぞや」とか力学の知識の整理に役立ちます.バイオメカニクスを勉強するうえである程度力学について理解していることはマストなので,バイオメカニクスの勉強と並行してこの本を読むのもよいかもしれません.

 

まとめ

バイオメカニクスは力学の知識が必要で数式も理解しなければならないのでとっつきにくい分野ではありますが,知識があると運動の理解もかなり深まります.「その動きがなぜできないのか」を力学的に考察できることは実際の指導でかなり役立つので是非勉強してみてください.