プレートの大きさが違えば内容は変わる

指導者向け

こんにちは、佐々木です。

東京でS&Cコーチとしてパフォーマンス向上を目的としたトレーニング指導をしています。

今日はプレートの大きさが違えば内容が変わるというテーマでお話します。

僕が所属しているジムでは5kgからバンパープレートがおいてあるので、割と軽い重量からでもデッドリフトができます。


(バンパープレート)


DL(デッドリフト)

ただ、一般のフィットネスジムにはバンパープレートおいてあるケースは稀で、この大きさのプレートは20kgの重さにならないとありません。

自分が指導しているクライアントの方々は、週1回パーソナルを受けてもう一回は自分で別のジムに行ってトレーニングをするという方も結構います。

その際、同じ高さでやろうと思ったら60kg以上の重さを扱えないとDLはできません。プレートの大きさってそんなに影響あるの?と思われること方もいるかもしれませんが数cmの違いは大きな違いを生み出します。

プレートが小さくなっておこるデメリットは2つ。

1つ目はプレートが小さくなると、スタートポジションが低くなることになります。そうすると、結果として移動距離が長くなり仕事量が増えるので、負荷が増えます。

つまり、バンパープレートの40kgと一般的な直径の小さいプレートの40kgでは重さが同じでも負荷が異なってしまうので、バンパープレートでできていた重りと同じ重さでトレーニングはできません。

2つ目はスタートポジションが低くなってしまうと、怪我をしにくい安全な姿勢が取りにくいということがあります。

腰を痛めないためにもDLの時は背中をピシッと伸ばしていただくのですが、スタートポジションが低くなるとそれがしにくくなります。

プレートの大きさの違いって思っている以上にトレーニングの内容に違いを生み出すので、トレーニング指導の際は、DAY2のプログラムをどんな環境で行うかをしっかりヒアリングした上で進めるようにしています。

環境の違いでいうと、重りをドロップできるか否かはかなり大きな違いを生みます。

特にオリンピックリフティングのCLやJKを行う際は落とせる方が圧倒的に質が高いです。

リフティングは取り入れるメリットもある反面、習得にはそれなりに時間も必要なので、環境や指導頻度など総合的に踏まえてより効果的なパワートレーニングを選択するようにしています。

指導の限界というものは絶対あって、いい環境で毎回トレーニングを直接指導することができればやれることは当然多くなります。また複数よりも1人の方がより細かく指導ができ、幅は広がります。

当然集団でしか指導できない場合や、道具や環境に制限を受けるのがトレーニング指導の常です。

その時にできる工夫が結果として選手のパフォーマンスを上げることにつながります。

教科書だけではわからない現場に必要な工夫はたくさんあります。

いろいろな環境でベストが尽くせるように色々なアイデア、引き出しを自分の中に持っておくのもトレーニング指導者として必要な能力の一つかもしれません。