コーチは聴き上手であれ
こんにちは、佐々木です。
気づいたら約3ヶ月間ブログを書いていなかったみたいです。
これからちょこちょこ再開します。
さて、先日選手のトレーニング中の会話からコーチとして抑えておいたほうがいい気づきがあったので今日はそれについて書きます。
先日担当している選手がこの本を読んだと話をしてきました。
試合が迫っていたのでこれからどのようなアプローチでピーキングをすればいいか、かなり頭が整理されたようです(まだ手に取ったことがない選手やコーチ(特にコーチ!)は早く読んだ方がいいです。読まない理由があったら教えてください。)
※僕は筆者の河森さんの差金でもなんでも無いです。いい本だから紹介してるだけダヨ。
この選手はSNSを通して本を知り、読んで自分の練習に生かすことができています。
ここでコーチとして抑えておかなければいけないことは、本を読んでも選手のみんながみんな、それを実践できるとは限らないということ。
数学の授業を受けてみんながみんな100点を取れないように、同じことをインプットしたとしても、人それぞれ受け取り方は違いますよね。それとおんなじです。
選手は日々色んな感情と向き合っています。これまでキツイことをたくさんやってきた選手は、試合前に追い込んでいないと不安になり、ついつい練習しすぎてしまう選手もいます。
事実、練習メニューを聞くと試合前なのに練習しすぎーーー、と思うことは少なく無いです。
ただ、そこでコーチが「練習するなって言ってるだろ!」的な感じで一方的に言いくるめてしまっても何にも解決しません。選手は余計に不安になるだけだし、きっと不安な選手は練習メニュー以外できっと自分で練習します。
コーチとして大切なことは、あくまで「主役は選手」ということを忘れないこと。
コーチは、選手はこうした方がもっとよくなる、というアイデアを持っておくことは大切です。ただ、それを一方的に選手に話てもおそらく選手には1ミリも響きません。
重要なことは”説得”することではなく”納得”してもらうことです。
”説得”と”納得”ってそれぞれ主語が違うんです。コーチと選手で説明すると
説得する=コーチ
納得する=選手
”説得”はコーチが主語になっていますが、スポーツの主役は選手です。だから選手が”納得”して練習やトレーニングをしてもらえないと物事は前に進みません。
いつの間にか主役が入れ替わってしまうということはちょこちょこあって、例えば「親と子ども」の関係も同じかな、と思います。本来、主役は子どものはずなのに、親が出てきすぎて結局どっちが主役なのかわかんない、みたいな。
だからあくまで主役は選手、コーチが主役にならないようにしなきゃいけないよね、ということを忘れないでおく必要があります。
コーチングは駆け引きが大事で、選手が困っていたり自分で変わりたいと思っているときにするアドバイスが一番聞きます。それを忍耐強く待つ、ということが必要です。
「こうした方がいい」を一方的に押し付けるのはある面コーチのエゴだと思っていて(コーチが考えていることが正解とも限らないし)、大事なことは選手の話を聞いて、何が困っているのかを話していく中で言語化し、どうしたらいいのかを一緒に考えていくことです。
それがコーチングだと思っています。
S&Cコーチは”S&C”と”コーチ”の2つに分けられて、前半の”S&C”はトレーニングを教えられること、”コーチ”はコーチングの2つの役割があると考えています。
特に選手と関わる上で”コーチ”の役割はムチャクチャ大事で、一方的に話をしてもおそらく選手には響かないから、上手な聴き役になることが大事だと思っているよ、というお話でした。何かの参考になれば。
上手な聴き役になるために参考になる本を紹介しておきます。