#8 体力と技術
また間が開いてしまいました。。。
今回は体力と技術について思うことをまとめます。
1.体力と技術の2要因論
パフォーマンスは体力と技術の2つの要素で構成され「パフォーマンス=体力×技術」というとらえ方をされると思います。しかし、最近これだと計算が合わないと感じています。例えばマラソンにおいて、LTの値やVO2max(最近はLTの方が重要とされる)が向上する以外に、ランニング効率(より力を効率的に使って走れるようになる)が向上することによってタイムが向上します。すなわち走り方が変わることによってもマラソンのタイムは向上します。
ランニングによって体力測定をする(ex:シャトルランや1500m走)とその時の体力を測ることができます。しかし、このテストで測った「体力」には走り方という技術的な要因は無視されています。
2.パフォーマンス=資源×出力の仕方
ではどのようにパフォーマンスをとらえるとよいのでしょうか?あくまで自分の考えですが「パフォーマンス=資源(生理学的な要因)×出力の仕方(力の出し方)」ととらえることが現時点ではすっきりすると考えています。これは自分が持っている資源(筋力やエネルギー)をどのように効率的に使うか(出力の仕方)でパフォーマンスが決定するという考え方です。
実際に、生理学的な要因(LT等)は体力テストをしなければわからないので、テストにおいて技術的な要因は排除できません。しかし、選手のパフォーマンスを評価するうえで、動作の変化を含めて評価しなければ実際にパフォーマンスが向上した要因を明らかにすることは難しいと考えています。
3.まとめ
パフォーマンスのとらえ方について書きました。だから何?と思われる方もいるかもしれませんが、自分の中の定義を明確にしておくことは指導においてとても重要だと考えています。
<参考文献>
Strength Training and Coordination: An Integrative Aproach, Frans Bosch, 2010
【編集後記】
久々に北海道に来ています。やっぱり空気はおいしいし懐かしさも感じます。あとご飯がおいしいです。以上。