アスリートはウエイトトレーニングをやるべき【やれば差をつけられます】
こういった疑問に答えます。
もくじ
- ウエイトトレーニングはやるべきです
- 継続した時に差が生まれます
この記事を書いている自分は、トレーニング指導歴8年。現在はパーソナルトレーナーとしてアスリートのトレーニング指導を行なっています。
アスリートのウエイトトレーニングについて、実体験に基づいて解説します。
1.ウエイトトレーニングは「やるべき」です
結論として、アスリートはウエイトトレーニングをやるべきです。なぜかというと怪我を予防したり、パフォーマンスをあげることができるからです。
体験談:自分のパフォーマンスが上がった
自分は上京した2018年4月から2019年3月の1年間でトレーニングによって垂直跳びを最大8cm(71cm→79cm)伸ばしました。ちなみにスクワットも20kg近く伸ばしています。トレーニングの内容はウエイトトレーニングを主としたものです。それに加えてウエイトリフティングやプライオメトリクス(ジャンプトレーニング)も行いました。ジャンプ力だけではなく10mスプリントなども測定し、数値が向上しています。
ウエイトトレーニングを行えばジャンプ力やスプリント力を伸ばすことができます。
選手の怪我が減った
指導している選手で慢性痛(膝痛や腰痛)が改善したという話がほぼです。また、「怪我をしにくくなった」「慢性痛に悩まされていたが最近はあまりない」などの感想もよくいただきます。これは選手だけでなく一般のお客様にも同じことが言えます。また、膝に痛みを抱えた選手でも、やり方さえ適切であれば、痛みを感じることなくウエイトトレーニングに取り組むことができます(かなり痛みがある場合は別です)。その結果、筋力が向上し練習中に痛みを感じることが減るということもよくある話です。
このようにウエイトトレーニングはパフォーマンスをあげるだけでなく、怪我の予防にも大きな効果があります。
よくある質問:ウエイトトレーニングで怪我をすることはないの?
基本的にはありません。
なぜなら適切なフォームで体力レベルにあった負荷をかけていれば問題ないからです。
例えば、ウエイトトレーニングをやったことがない人にいきなり100kgのスクワットをやらせたら当然怪我をするかもしれません。しかし、指導者が適切なフォームを習得させた上で負荷をかけていけば怪我をすることは滅多にありません。事実、ウエイトトレーニングを指導している中で怪我をしたり痛みが悪化することはかなり稀です。
ただし、トレーニングをしすぎたり、無理な負荷をかければ当然怪我をします。そこだけは注意しなければならないでしょう。
よくある質問:競技をやってれば筋力ってつくんじゃないの?
つくかもしれませんが効率が悪いです。
なぜなら、競技の目的は筋力をつけることじゃなく上手に相手をかわしたり、シュートを決めることだからです。
ウエイトトレーニングは怪我のリスクを抑えたうえで、効率よく筋力を鍛えることができます。一方、競技中にはそれなりに身体に負担がかかっているので筋力は向上するかもしれませんが効率が悪いです。例えば週2回ウエイトトレーニングを取り入れている人と、全くウエイトトレーニングをしていない人を比べれば、ウエイトトレーニングをしている人の方が筋力は向上します。また、筋力が向上することで競技中の負荷にも耐えることができるので怪我のリスクが減ります。
じゃあ、例えば重たいバットを振れば筋力も鍛えられるし練習もできるし効率がいいじゃん!という声も聞こえてきそうですが、そもそも競技中の動きはより速く動いたり、相手をかわすことが目的なので「怪我のリスクを抑える動き」にはなっていません。その中で負荷をかければ当然怪我のリスクは増えます。一方、ウエイトトレーニングは負荷はかけますが、適切なフォームで行っていれば関節に余計な負担をかけることなく筋力を向上させることができます。なのでウエイトトレーニングは競技練習とは別で行うべきなんです。
2.継続した時に差が生まれます
ウエイトトレーニングは継続しなければ意味がありません。
一朝一夕で筋力はつかないからです。
残念ながら1、2回トレーニングをしたところで身体は変化しません。最低でも週1回、できれば週2回の頻度でトレーニングを継続する必要があります。
例えば1年トレーニングを継続したAさんと全くトレーニングをしていないBさんの垂直跳びを比較してみましょう。
・Aさん:垂直跳び50cm
・Bさん:垂直跳び60cm
自分の体験談に基づき、仮に1年間に8cm垂直跳びを伸ばせるとすると
・Aさん:垂直跳び58cm
・Bさん:垂直跳び60cm
トレーニングをしなくても伸びる可能性はありますが、仮に2、3cm伸びたとしても、62、3cmですので、もともとあった10cmの差が半分の5cmになっている計算になります。
実際には練習や試合があるのでこの通りにはいかないこともあるかもしれません。また、いつまでも垂直跳びが伸び続けるわけではないので、この例の通りいかないこともあります。しかし、トレーニングによって確実に身体能力の差を埋めることはできるでしょう。
ウエイトしたけどジャンプ力伸びなかったし・・・
ご自身でウエイトトレーニングをしてもジャンプ力が伸びなかったというお話も聞きます。パワー系の種目が足りなかった、そもそもフォームが悪かった、ジャンプ系の種目を全くやっていなかった、トレーニングの頻度がそもそも低かったなど、原因はいろいろ考えられます。ウエイトトレーニングはただやればよいというものではありません。
また、ジャンプ力は向上しなくとも、筋力が向上することで試合中に押し負けなくなったりすることはあるでしょう。また、トレーニングをすることで怪我が減れば怪我で練習を休むことが減ります。練習量が増えることでより上手くなる可能性は増えます。なのでトレーニングを継続する価値はあります。
一朝一夕に身体は変わりませんが、継続すれば確実に身体を変えることができます。
アスリートの皆さん、ウエイトトレーニングはやるべきです。